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専門家のコラム

≪真珠の魅力≫

第7回『真珠のお手入れ』

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店頭や展示会場など、さまざまな場面で真珠が販売されていますが、
お客さまから真珠のお手入れについてのご質問を受ける事がありますよね、
みなさんはどのようなご説明をされていますか?

一番よく耳にするのは「真珠は汗に弱いですから……」という言葉ではないでしょうか。
もちろん間違ってはいないのですが、お客さまは非常に誤解されているのではと感じています。
私がご説明する時は「真珠は汗に弱いというよりも、ほったらかしにされる事に一番弱いのです」
というお話をしています。

夏の暑い日に午前中から夜まで、真珠のネックレスを素肌に着けて、汗をかいていたとしても、
その段階では真珠表面にはほとんど変化は現れていません(真珠ってそんなに弱くないですよ)。
その状態からほったらかしにされ、ケースなどにしまわれる事が一番ダメージを受けるのです。
そのままケースの中に放置されると、時間の経過と共に、表面にこびり付いた汗や皮脂などが
真珠表面の結晶を溶かしてしまい、表面の肌荒れに繋がるのです(こうなるとほとんど回復出来ません)。

私は、真珠は素肌に着けていただくのが一番綺麗に見えると思っています。
しかし、お客様は「汗に弱いから……」と敬遠されがちです。ここが一番誤解されているところだと
感じています。
真珠は「身に着けたら拭く」というのが一番の基本です。すごく汗をかいた日などは、
タオルなど柔らかい布を真水で洗い、固く絞って真珠を包み込むようにして拭いて下さい。
それだけでほとんどの汗などはきれいになります。洋服の上に着けた場合はほこりを取る程度で十分ですが、留金近くがお首に直接触れている事が多いので、その際は後ろ側だけでも綺麗に拭きましょう。
また、定期的な糸替えがされていないと、強く拭きすぎて糸が切れてしまう事もあります。
糸替えのタイミングのチェックは、ネックレスの留金を外して片側を持ち、真珠を下側に軽く擦りながら
ぶら下げてみて下さい。珠と珠の間に真珠1個分ほど糸が見えていれば糸替えの合図です。

外出から帰ってメイク落としをされるのと同時に、真珠を簡単に拭いてあげる癖をつければ、
そんなに面倒な事ではないと思います。
真珠は夏場に敬遠されがちですが、薄着になる季節こそ素肌に着ける真珠は
ファッションのアクセントとしても最適ですし、何より女性を柔らかく美しく輝かせて見せてくれる
ジュエリーだと思います。
汗に弱いと思われがちですが、春夏こそ本当の真珠の出番ではないでしょうか。

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